誰もが無料で本を借りられる場所、公共図書館。
最近、図書館を利用しましたか?
「学生時代は行ってたけど、今はオンラインか書店で本を買ってるから使ってない」という方がほとんどではないでしょうか。
かくいう筆者も、小学生の頃に『あらいぐまラスカル』のビデオテープと、童話の『こまったさんのお料理教室シリーズ』を借りて以来、15年近く公共図書館から離れていました。
そんな筆者があるきっかけで図書館で本を借りるようになってから、「図書館って、こんなに便利なんだ」と気づき、そして、「もっとたくさんの方に良さを知ってほしい」と思いこちらの記事を書いています。
図書館の利用がもっと便利になるツールや、実際に図書館を利用して感じたメリット・デメリットを記載しますので、こちらを読んで図書館に興味を持っていただけたら嬉しいです。
図書館の良さに気づく方が増えますように
そもそも図書館って?
この記事を書くにあたって、図書館ってどんな立ち位置なのか調べてみました。
(はじめに)
ー日本図書館協会HPより引用
日本図書館協会は,1979年の総会において採択した「図書館の自由に関する宣言 1979年改訂」において,「すべての国民は,いつでもその必要とする資料を入手し利用する権利を有する」こと,そして「この権利を社会的に保障することに責任を負う機関」が図書館であることを表明した。
(公立図書館の役割と要件)
公立図書館は,乳幼児から高齢者まで,住民すべての自己教育に資するとともに,住民が情報を入手し,芸術や文学を鑑賞し,地域文化の創造にかかわる場である。公立図書館は,公費によって維持される公の施設であり,住民はだれでも無料でこれを利用することができる。
貧困の差など関係なく、すべての国民がもつ基本的人権のひとつ、「知る自由」を守るために作られた施設ということがわかりますね。
図書館を利用して分かった、メリット・デメリット
ここから先は、実際に図書館を利用してみて感じたメリット・デメリットをお話しします。
デメリット
BAD POINT扱いに気を遣う、書き込み・付箋貼り付け・ページ折りはできない
はじめ2つの『扱いに気を遣う』『書き込み・付箋貼り付け・ページ折りはできない』については、図書館を利用したことがない人でも想像できると思います。
借りている公共の資料なので扱いに気を遣うし、資料への書き込み、付箋等の貼り付け、ページ折りは禁止されています。
期限が限られているので、ゆっくり読めない
3つめ、『期限が限られているので、ゆっくり読めない』については、貸出期間は2週間に設定されているところが多く、ゆっくり読みたい人は購入した方がいいかもしれません。次に予約している方がいなければ1~2週間程延長可能な場合があります。
古い本は一部、アレルギー反応がでる場合がある
4つめ、『古い本は一部、アレルギー反応がでる場合がある』については、私に実際に起きたことです。(ハウスダスト・ダニのアレルギー持ちです。。)
発行時期が古めの本を借りて読んでいたとき、突然くしゃみ・鼻水・皮膚のかゆみ等のアレルギー症状がでてしまい、マスクをしていないと本を読めなかったことがありました。(比較的新しい本や、保存状態のいい本では起きていません)
調べたところ、古本にはハウスダストやダニ・カビが発生しやすいようで、それらが反応したと思われます。
以降、古めの本はできるだけ借りないようにしています。強いアレルギー反応をお持ちの方はご注意ください。
メリット
GOOD POINT無料で本が読めるので節約になる
1つ目は言うまでもないですね。図書館は公共施設なので、利用は無料です。
返却期限があるおかげで、積読にならない
メリット2つめは『返却期限があるおかげで、積読にならない』。デメリットの側面も書きましたが、私はメリットのほうが上回ると思っています。期限というノルマがあるからこそ「早めに読もう」というマインドになり積読を避けられます。
買った本を読まずにだらだら放置してしまいがちな私の性格には、ちょうどよかったです。
家に本が溜まらない
3つめ、『家に本が溜まらない』について。数日~数週間で返すものなので、家の収納を圧迫しません。ミニマリストを目指している私にとって、大きなメリットです。
実はCDやDVDも借りられる
4つめ、ご存知でしたでしょうか?『実はCDやDVDも借りられる』のです。TUTAYAに寄る前にぜひ図書館で検索してみてください。
江東区の図書館には寅さんのDVDが置いてあるようです。
気になっている本を試し読みできる
最後、『気になっている本を試し読みできる』は図書館利用の最大のメリットといえます!
Amazon Kindleを利用していた時に思っていたのが、「もうちょっと読んでから買いたい・・・」です。
そう、図書館なら試し読みし放題です。気になっている本をまず無料で借りて、気に入ったら本屋で実際に買うというステップを踏むことで、たくさんの本に触れ、そして余計な出費を抑えることができます。
実際、私は図書館で借りて気に入った本をkindleの電子版で何冊か買いなおしました。
図書館を使う上で便利なツール・機能
続いて、図書館を便利に利用するために必要不可欠なツール、「オンライン予約」と「chrome拡張機能」についてご紹介します。
【便利】オンラインで資料の予約・検索
今、ほとんどの自治体の図書館がWEBサイトから、オンライン上で貯蔵資料の検索・貸出予約ができるのをご存知でしょうか。
私はこの”オンライン上で読みたい本を予約して、あとは取りに行くだけ”というシステムのおかげでストレスなく利用できています。
最寄りの図書館になくても、同じ地区の別の図書館にあれば取り寄せてくれたりもしますよ。
実際はご自身のお住まいの地域のサイトを検索してみてほしいのですが、例として東京都の江東区立図書館のサイトを見てみましょう。
左上に検索画面がありますね。試しに、筆者が子供の頃好きだった「こまったさんのスパゲッティ」を検索してみます。
ありました。
ログインなどは必要なく、簡単に検索ができます。ここから先、図書を予約するためにはその地域の図書カードが必要です。(図書カードの登録についてはこの後記載します。)
余談ですが、CDやDVDも検索できます。
【無料】おすすめのChrome拡張機能「その本、図書館にあります」
これから図書館を使ってみようかな?と興味を持っていただいた方に強くおすすめしたいchromeの拡張機能があります。
その名も、「その本、図書館にあります」です。
自分の最寄りの図書館を「その本、図書館にあります」に登録しておくことで、Amazonの商品画面上に”その本が最寄りの図書館に置いてあるか”を表示してくれる機能です。
※ご注意
こちらの拡張機能で書籍を検索する際は、必ず商品種別は「単行本」(紙の本)を選択してください。kindleやAudibleを選択した状態だと、検索結果が表示されません。
この拡張機能の存在を知るまでは、Amazonでレビューをみて欲しい本を決める→自治体の図書館サイトを開く→タイトルを検索する という手順を踏んでいました。
この拡張機能を取り入れたことで、Amazonの商品画面で図書館の在庫状況まで確認できるようになり、とても効率的に本を探すことができるようになりました。
こちらの拡張機能は無料で利用できますので、気になった方はchromeに追加してみてください。
探す時間を節約すれば、その時間を本を読む時間に充てられます!
本を利用するために必要なもの
さて、ここまでオンライン上で図書の検索・予約ができることや、メリットデメリットをお伝えしましたが、図書を実際に利用するために必要な手順を説明します。
最初に来館するさいに必要なものは以下3つです。
図書カード
まず、資料の予約や貸出を利用するためには、利用登録をして「図書カード(貸出カード)」の発行する必要があります。
※公共施設ですので、図書館の中で資料を閲覧することはどなたでも可能です。
大抵の場合、その地域に住んでいるか、その地域に通勤・勤務されている方、またはその近隣地域に在住している方が発行可能なようです。
カードを発行する際には対象者であることが証明できるよう、現住所が記載されている身分証明書か、通勤・通学の方は名刺や学生証を持っていきましょう。
※お住まいの地域によって対象者・証明書類は異なりますので、詳細は対象の図書館にお問い合わせください。
参考に、東京都江東区の図書館サイトからを利用対象者を引用します。
■利用登録のできる方
ー江東区立図書館 より引用
江東区立図書館で利用登録ができるのは、原則として江東区に在住・在勤・在学の方です。なお、近隣の中央・港・品川・墨田・葛飾・足立・江戸川の各区に在住の方もご登録いただけます。
※登録の際には、氏名と現住所が確認できる証明書(運転免許証・健康保険証等)をお持ちください。
大きめのカバンや袋
本を借りるなら、借りた本を入れられるカバンや袋を自分で用意する必要があります。
私はここに気づかず、小さいカバンで行ってしまったので本を手に持ったまま帰りました。。
図書館では、書店で本を買った時のように袋に入れてはもらえないので、借りた本を持ち運ぶ用のカバンや袋を自分で用意して来館するようにしましょう。
文庫本数冊程度ならいいですが、辞書みたいに分厚いやつだとなかなか大変です。こちらを読んだ方はお忘れないよう。。
借りるものなので、急な雨などで濡らさないためにも図書を入れる袋は必須です!
<余談>図書館を利用するようになったきっかけ
最後に、なぜ私が図書館を利用するようになったか、きっかけをお話しようと思います。(興味がない方もいるかと思い、最後に記載しています。)
学生時代は紙の本を購入していましたが(というか電子書籍がそこまで主流じゃなかった)、社会人になってからは、もっぱら電子書籍派になっていました。
欲しい本はすべてAmazon kindleで購入し、学生時代から持っていた紙の漫画本は数年前にすべて電子書籍化(俗にいう自炊)。
しかし30歳を目前に”留学する夢”ができ、一大決心し会社を辞めたあと。
英語勉強用の本を探すため、いつも通りAmazonで眺めていたときに気がつきました。
「本って、結構高いんだ・・・」
会社に勤めているときは安定した収入があったので特に気にならなかったのですが、退職後はお金の見え方が変わり、1冊の本の金額に驚きました。
ちょうどそのころ勉強のため、図書館の自習室を利用していたので「そういえば図書館にこの本あるのかな?」と調べたところ、すべて置いてある。なんなら、ほかに検討していた本まで!
その時、ㇵッとしたのを覚えています。公共施設って、こんなにすごいんだ。誰でも無料で学べる施設なんだ。と。
そこから図書館を好きになりました。そして周囲に図書館の良さを話してみると、ほとんどは「図書館は学生以来使ってないな」といった回答でした。(一部、子ども用の絵本を借りてるという友人はいました。)
「私みたいに図書館のよさを分かっていなかった人は多いのか」と感じたことが、今回図書館について記事にしようと思ったきっかけです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
まだまだ図書館ビギナーの私ですが、引っ越してもまたその地域で図書カードを絶対に作ろう!と思えるくらい図書館という存在が大きなものになっています。
この記事を読んで図書館に興味を持っていただけたら幸いです。
皆様もぜひ一度、近所の図書館に足を運んでみてください。